速読の潜在意識(自動的)の視線の動きについては、

ここここでも取り上げていますが、

誤解の余地がまだあり、

視線の動かし方を誤解されている方もいらっしゃいましたので、

今回は、もう少し掘り下げてみたいと思います





通常の読書の視線の動かし方は、

中心視野で、行の頭から末まで、図①のように視線を走らせます。

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図① 通常の読書の視線の動かし方



しかし、速読における潜在意識の視線の動かし方は、

小さく細かいものの、

図①のように1回の視線の動きで、

行の頭から末までをカバーするような動きを

そのまま高速にしたものではありません



通常の読書と同様、1回の視線の動きで1行全体をカバーしよう

としたら、速や読みは出来たとしても、

速読にはたどり着かないかも知れません

視界が大きく振れてしまい、

手ぶれのビデオカメラで撮影した映像を確認した時と同じように、

視線の動きは速く感じるものの、

意味を拾えないのではないかと思います






では、速読中の潜在意識(自動的)の視線の動きは

どのようなものかと言いますと、図②のような感じになります。

(今回は1行見た時の図解です)

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図② 速読の潜在意識の視線の動き


周辺視野でもわっと全体を捉えた状態で、

潜在意識(自動的)の視線の動きは、

図②の赤線のように、小さく細かい奇跡になります



1行をもわっと捉えながら(意識的な視線の動きは上から下に動く)、

潜在的な視線の動きは、

小さく細かく、その一行の中にある活字を、

行ったり来たり、重複しながら、

何度も塗りつぶすように動きます



スクラッチを削る10円玉のように、

何度も動き、

活字を認識できる部分を増やして行くような感覚です


きざぎざ動きながら、

何度も同じ活字の上を
視線が通過しているというのは、

この視線の動きの特徴かと思います






ちなみにこの視線の動きは、

高速視線移動訓練を続けているうちに、

眼球がより小さく滑らかに動くようになるため、

動いている感覚もほとんどなく、

むしろ、

中心視野で視線を動かしている時より

視界の振れは小さく感じるようになります



結果的に、

ちょっとした意識的な視線の動きの中で、

『 1行全体を視野にとらえている 』錯覚に陥ることもあります

(人によってはこれが、

 ぱっとみて1行を認識するという表現になるのかもしれません。)




中心視野を用いての普通の読書は、

1行1行視線を走らせて行くことに意識を向けますが、

速読における周辺視野での視線の動きは、

視線がどう動いているかというよりも

いかに多くの活字を脳に移せるかということに

意識をむけるイメージになります